「無効」と「取消し」


kokubann

皆さま、こんばんは。
普通のOLを法律事務のスペシャリストに変身させる
パラリーガル育成の専門家、高橋慎一です。

無効」と「取消し
同じ意味のように思えるこの二つ。

実は、法律の世界では、「無効」と「取消し」は意味が異なります。

 

無効」は、
そもそも最初から法律行為の効果が発生していないことをいいます。

これに対して「取消し」は、
最初は法律行為の効果が発生しているものの、
その法律行為に最初から傷がついている
(法律で定められた取消事由がある)
場合に、
法律で定められた取消権者が相手に「取り消す。」と意思表示することで、
法律行為の効果が初めに遡って消滅することをいいます。

 

「無効」は、そもそも最初から存在しないものですから、
基本的に、いつでも、誰からでも、誰に対しても主張できます。

また、最初から効力が発生していないものに対して
追認」(後から有効にすること)をすることは理論的にはおかしいため、
無効な行為を追認することはできず
当事者が無効であることを知ったうえで追認をした場合、
それは、追認の時点で新たな行為をしたものとみなされます

 

「取消し」については、時効などによって消滅しますし、
取消権者等も法律で定められています

また、取り消すことができる行為は、
法律に定められた者が法律に則って追認をすることによって、
有効に確定
します。

 

このように、「無効」と「取消し」は法律上意味が異なりますが、
裁判所の判断によって、「無効」が「取消し」に近づいている例もあります。

例えば、民法95条の「錯誤」(大きな勘違いをして契約を結ぶことです。)
を理由に無効を主張する場合は、錯誤無効の制度が、
勘違いをして意思を表示してしまった人を保護するための制度
でありますから、原則として、
意思表示をした本人からしか「無効だ!」と主張できません

例外があることも含めて、覚えておきましょう!


法律事務所に就職できる「AG法律アカデミー

個別無料相談会(説明会)のお申し込みは :arrow: こちらから